FM機組み立て・部材準備編その1!~ベーキング編~
前回、事前準備というべきクリーンルームの掃除と各部品の仮洗浄が終わりましたので、続いて、基板など樹脂製品(エポキシ系など)が使われている部品を真空中でベーキング(焼き上げ)します。
理由は、樹脂製品などは真空中や熱により、機器などに有害なガスが発生する恐れがあるため、事前に真空や熱にさらすことでそのガスを抜いておくためです。
特に、我々の場合は、「相乗り」という「主衛星」のバラスト代わりに載せてもらう形ですので、その主衛星に対して極限まで影響を与えないようにしないといけないためです。
写真のものは、電源系やC&DH、ミッション系の基板類です。
夜に仕掛けて、一晩。
だいたい、2.5%くらい何かが抜けました。
そんなに!と思うかもしれませんが、だいたい水分と言われています。
JAXAやNASAがちゃんと計測した値が、JAXAのホームページにありますので、気になる方はそちらを参照してください。本当に出るガスは0.x%以下です。
ちなみに、ベーキングの方法は高温で短時間、低温で長時間のどちらか、部材の素材などにより選択します。
今回は、電子基板でプラスチックコネクタなどがあるため、低温で長時間のコースとなります。