FM機・試験編~衝撃・振動試験~

超小型人工衛星 Stars-AO

FM機・試験編~衝撃・振動試験~

今回は、九州は小倉まで出張です。なぜかといえば、小倉にある九州工業大学は超小型衛星のメッカというべき場所となっており、超小型衛星の開発に関するすべてが揃う場所なのです。

そこで、今回は、衝撃試験機と振動試験機をお借りしにやってきたしだいです。
(そのほかにも、熱・真空試験や放射線試験などもできます。が、今回は利用しません。)

・衝撃試験
大げさな名前ですが、構造としては単純で、空気圧で発射された鉄球をぶつけることで衝撃を発生させるという装置です。
この装置が優秀な点は、一発でX,Y,Z軸の3軸が解析可能という点です。これにより、最小限のダメージで試験が可能なのです。
(1軸ずつの場合、3回も鉄球をぶつけられてしまうわけで、衛星が壊れてしまうかもしれない!)

試験の内容としては、指定された衝撃で故障や破損がないかを確認する試験となります。

・振動試験
振動試験装置は、指定された周波数とエネルギーで振るという装置です。
そのため、基本的には1軸ずつしかできないので、X,Y,Z軸ごとに衛星の向きを変えて、試験をします。

試験の内容としては、指定された周波数とエネルギーで故障や破損、ネジのゆるみなどがないかを確認する試験となります。
また、共振点の測定もして、ロケットの共振周波数で共振しないかも確認します。

X,Y軸はこの方向で行います

Z軸はこの方向で行います。

今回は、故障も破損もなく、無事に試験が終了となりました!